セブンイレブンやローソンなどのコンビニベーグルを作っていたヤマザキパンが、自社からベーグルを出しました。
商品名はシンプルに「ベーグル」
さて、どんな味なんでしょう?
ヤマザキのベーグルはルヴァン発酵酵母で焼かれている
ヤマザキのベーグルには、ルヴァン発酵酵母という特別な酵母が使われています。
酵母(=イースト)とは、パンの原料である小麦粉などを発酵させて、ふっくらと膨らませるために加えられるもので、要は”菌”なのですが、これにはフルーツやヨーグルトなどの様々な材料が使われます。
その酵母の中において、ルヴァン酵母とは、小麦粉に水だけを加えて作る酵母のことを言います。
どのような酵母を使うかによって、パンの焼き上がりが変わるのですが、ルヴァン酵母を使うと酸味、甘み、香りのバランスが良くなるだけではなく、生地の保湿性が上がって、日持ちする柔らかいパンに焼きあがります。
ルヴァン酵母を大量生産に使ったヤマザキの挑戦
このルヴァン酵母、メリットは多いのですが、発酵に手間がかかるので、大量生産には向きません。
しかし、世の中には優れた発酵技術を基に、ルヴァン酵母を使ったパンを工場生産している会社もあるのです。
その技術が欲しかったヤマザキパンは、アメリカのパンメーカー、ベイクワイズ社(Bakewise Brands,Inc.)を買収してしまいました。
ベイクワイズ社は、ニューヨークで冷凍ベーグルの卸売りをしている会社です。
ヤマザキはベイクワイズ社が培った発酵技術を基に、”ルヴァン酵母”を使ったパンの大量生産に成功しました。
ルヴァンベーグルは「ファミリースタイル」
ヤマザキのルヴァン・ベーグルは”ファミリースタイル”というカテゴリーの商品なのですが、食べてみて納得! このベーグルなら、誰でも好き嫌いなく食べることが出来ます。
先ず手に取って分かるのが、その柔らかさ。表面から柔らかく、子供でも食べることが出来ます。
切ってみると、普通の食パンよりも、目が細かく、生地が詰まっているのが分かりますが、食べてみるとモチモチ感は控えめで、誰にとっても食べやすい硬さになっています。
この食感は、材料によるところが大きいのでしょう。ルヴァン酵母を使用しているだけでなく、卵やマーガリンなども使われています。
この位置づけはパスコのマイベーグルと似ています。ベーグルらしさを残しつつ、誰でも美味しく食べることが出来るパンとして、このベーグルは企画されているのだと思います。
オススメはクリームチーズではなく、マヨネーズ
驚いたのはこのベーグルの食べ方として、ベーグルの定番であるクリームチーズではなく、マヨネーズを使ったレシピが紹介されていることです。
確かにこのベーグルは生地が柔らかく、味にクセが無いので、ベーグルと考えるよりも、食パンと考えてサンドを作った方がおいしいく食べられそうです。
ヤマザキのベーグルをベーグルと呼んでいいのかどうか? ちょっと疑問が残りますね。
ルヴァン酵母の効果? 3日後でもソフトなベーグル
ヤマザキのベーグルは4個入りなので、試しに買った日を含め、3日かけて順番に食べてみました。その間、室温20℃~25℃前後で、常温保存です。食べ終わったのは、消費期限の最終日でした。
買ってから3日たったベーグルは、少し歯ごたえが出たものの、殆ど気になりませんでした。オーソドックスなベーグルに比べたら、まだ柔らかいくらいです。
この日持ちの良さは、日々の食卓の備えとして、とても便利なのではないでしょうか?
ヤマザキのベーグルは、子供からお年寄りまで楽しませる
ヤマザキのベーグルは、「ファミリースタイル」というコンセプトの通り、子供からお年寄りまで食べられるように、柔らかく、クセなく焼かれています。
ルヴァン酵母を使った味わいは確かにおいしいく、常温で3日たっても硬くならない便利さは、日々の食卓への備えとして大変便利です。
その一方で、ベーグルらしさはあまりなく、モチモチした食パンといった味わいです。
この味と食感の評価は人によって分かれるでしょうが、少なくともこのパンを美味しくないという方は居ないでしょう。あくまでも「ベーグルという期待値に対してどうか」という事になると思います。
ご興味があれば、一度試してみて下さい。
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